日浦洞門

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日浦洞門は函館市(旧恵山町)のサンタロナカセ岬周辺にある素掘りトンネル群(日浦1 - 9号トンネル)。現在は道道41号に指定されているが国道278号サンタロトンネルの旧道に当たる。本稿では同トンネルについても触れる。

亀田半島沿岸を周遊する海岸道路は急峻な地形に阻まれ山道を徒歩で越える箇所がいくつもあり、サンタロナカセ岬周辺には日浦峠があった。海岸道路は徒歩による通行はかろうじて可能であったがこれは開削されたものでなく踏み分け道であった。馬車が通じるよう改良が始まったのは明治時代で、函館方面から戸井までは1910(明治43)年に改修が行われその後客馬車が通うようになった。しかし戸井以東の原木峠や日浦峠は依然として旧山道に頼っており道路の開発が望まれていた。1923(大正12)年北海道庁により函館から椴法華までの道路開削が着手、1927(昭和2)年には原木峠・日浦峠の工事に差し掛かった。1928(昭和3)年7月、ついに原木峠と日浦峠の海岸道路が開削されここに日浦洞門が姿を現わした。352,719円63銭の費用をかけたこの工事は1932(昭和7)年3月29日に竣工し函館 - 椴法華間の自動車道が確保された。なおこの工事によって誕生したトンネルはほかに原木1 - 7号戸井1 - 2号がある。

当路線は1970(昭和45)年国道へと昇格し各所で改良工事が施されていった。日浦洞門は1980(昭和55)年11月付け替え工事に着手。1985(昭和60)年3月、山側にサンタロトンネルを開通させ、1986(昭和61)年1月18日トンネルを含む豊浦バイパスは全線で供用を開始した。サンタロトンネル開通により日浦洞門は一時町道に降格になったが1987(昭和62)年に道道へ昇格されている。

旧道は現在も廃止されておらず函館バスの路線バス下海岸線の運行路ともなっている。

さんたろ
サンタロ

基礎情報
振興局 渡島総合振興局
図名
20万 5万 2.5万
尻屋崎 恵山 戸井
用途 道路
路線名 一般国道278号
施工者 地崎・松本・中山共同企業体
設計者 北海道開発コンサルタント
工事費 24億9700万円
着工 1980(昭和55)年9月
竣工 1985(昭和60)年11月
開通 1985(昭和60)年3月
現況 現役
延長 1,355.0m
掘削
工法
矢板
覆工 Co(45 - 60cm厚)
舗装 Co
照明 無電極×106
セラミックメタルハライド×100
換気 自然
排水 サイドドレーン
等級 B
非常用
設備
有り


ひうらいちごう
日浦1号

日浦方坑口
日浦方坑口

基礎情報
振興局 渡島総合振興局
図名
20万 5万 2.5万
尻屋崎 恵山 戸井
用途 道路
路線名 準地方費道12号函館椴法華線(-1954)
北海道道112号尾札部戸井函館線(1954-1970)
一般国道278号(1970-1985?)
町道(1985?-1987)
北海道道172号恵山函館線(1987-1994)
北海道道172号函館恵山線(1994)
北海道道41号函館恵山線(1994-)
竣工 1928(昭和3)年10月
現況 現役
延長 16.0m
覆工 素掘りCo吹付
舗装 As
照明 無し
換気 自然


ひうらにごう
日浦2号

豊浦町方坑口
豊浦町方坑口

基礎情報
振興局 渡島総合振興局
図名
20万 5万 2.5万
尻屋崎 恵山 戸井
用途 道路
路線名 準地方費道12号函館椴法華線(-1954)
北海道道112号尾札部戸井函館線(1954-1970)
一般国道278号(1970-1985?)
町道(1985?-1987)
北海道道172号恵山函館線(1987-1994)
北海道道172号函館恵山線(1994)
北海道道41号函館恵山線(1994-)
竣工 1928(昭和3)年10月
現況 現役
延長 62.1m
覆工 素掘りCo吹付
舗装 As
照明 無し
換気 自然


ひうらさんごう
日浦3号

豊浦町方坑口
豊浦町方坑口

基礎情報
振興局 渡島総合振興局
図名
20万 5万 2.5万
尻屋崎 恵山 戸井
用途 道路
路線名 準地方費道12号函館椴法華線(-1954)
北海道道112号尾札部戸井函館線(1954-1970)
一般国道278号(1970-1985?)
町道(1985?-1987)
北海道道172号恵山函館線(1987-1994)
北海道道172号函館恵山線(1994)
北海道道41号函館恵山線(1994-)
竣工 1928(昭和3)年10月
現況 現役
延長 32.2m
覆工 素掘りCo吹付
舗装 As
照明 無し
換気 自然


ひうらよんごう
日浦4号

トンネルを通過する路線バス
トンネルを通過する路線バス

基礎情報
振興局 渡島総合振興局
図名
20万 5万 2.5万
尻屋崎 恵山 戸井
用途 道路
路線名 準地方費道12号函館椴法華線(-1954)
北海道道112号尾札部戸井函館線(1954-1970)
一般国道278号(1970-1985?)
町道(1985?-1987)
北海道道172号恵山函館線(1987-1994)
北海道道172号函館恵山線(1994)
北海道道41号函館恵山線(1994-)
竣工 1929(昭和4)年10月
現況 現役
延長 32.5m
覆工 素掘りCo吹付
舗装 As
照明 無し
換気 自然


ひうらごごう
日浦5号

トンネルを通過する乗用車
トンネルを通過する乗用車

基礎情報
振興局 渡島総合振興局
図名
20万 5万 2.5万
尻屋崎 恵山 戸井
用途 道路
路線名 準地方費道12号函館椴法華線(-1954)
北海道道112号尾札部戸井函館線(1954-1970)
一般国道278号(1970-1985?)
町道(1985?-1987)
北海道道172号恵山函館線(1987-1994)
北海道道172号函館恵山線(1994)
北海道道41号函館恵山線(1994-)
竣工 1929(昭和4)年10月
現況 現役
延長 11.6m
覆工 素掘りCo吹付
舗装 As
照明 無し
換気 自然


ひうらろくごう
日浦6号

日浦町方坑口、奥は日浦7号トンネル
日浦町方坑口、奥は日浦7号トンネル

基礎情報
振興局 渡島総合振興局
図名
20万 5万 2.5万
尻屋崎 恵山 戸井
用途 道路
路線名 準地方費道12号函館椴法華線(-1954)
北海道道112号尾札部戸井函館線(1954-1970)
一般国道278号(1970-1985?)
町道(1985?-1987)
北海道道172号恵山函館線(1987-1994)
北海道道172号函館恵山線(1994)
北海道道41号函館恵山線(1994-)
竣工 1929(昭和4)年10月
現況 現役
延長 19.6m
覆工 素掘りCo吹付
舗装 As
照明 無し
換気 自然


ひうらななごう
日浦7号

豊浦町方坑口
豊浦町方坑口

基礎情報
振興局 渡島総合振興局
図名
20万 5万 2.5万
尻屋崎 恵山 戸井
用途 道路
路線名 準地方費道12号函館椴法華線(-1954)
北海道道112号尾札部戸井函館線(1954-1970)
一般国道278号(1970-1985?)
町道(1985?-1987)
北海道道172号恵山函館線(1987-1994)
北海道道172号函館恵山線(1994)
北海道道41号函館恵山線(1994-)
竣工 1929(昭和4)年10月
現況 現役
延長 21.6m
覆工 素掘りCo吹付
舗装 As
照明 無し
換気 自然


ひうらはちごう
日浦8号

オープンカットされたトンネル
オープンカットされたトンネル

基礎情報
振興局 渡島総合振興局
図名
20万 5万 2.5万
尻屋崎 恵山 戸井
用途 道路
路線名 準地方費道12号函館椴法華線(-1954)
北海道道112号尾札部戸井函館線(1954-1970)
一般国道278号(1970-1985?)
町道(1985?-1987)
北海道道172号恵山函館線(1987-1994)
北海道道172号函館恵山線(1994)
北海道道41号函館恵山線(1994-)
竣工 1929(昭和4)年10月
現況 廃止、オープンカット
延長 23.4m
覆工 Co
照明 無し
換気 自然


ひうらきゅうごう
日浦9号

オープンカットされたトンネル
オープンカットされたトンネル

基礎情報
振興局 渡島総合振興局
図名
20万 5万 2.5万
尻屋崎 恵山 戸井
用途 道路
路線名 準地方費道12号函館椴法華線(-1954)
北海道道112号尾札部戸井函館線(1954-)
竣工 1929(昭和4)年10月
現況 廃止、オープンカット
延長 10.0m
照明 無し
換気 自然