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{{基礎情報 | {{基礎情報 | ||
|よみ | |よみ = あらしやま | ||
|名称 | |名称 = 嵐山 | ||
|画像 | |TID = 492791 | ||
|画像説明 | |画像 = | ||
|振興局 | |画像説明 = | ||
| | |地図 = | ||
|20万図名 | |振興局 = {{上川}} | ||
|5万図名 | |起点住所 = 旭川市江丹別町嵐山 | ||
|2.5万図名 = 旭川 | |起点北緯 = 43.786308 | ||
|用途 | |起点東経 = 142.292658 | ||
|路線名 | |終点住所 = 上川郡鷹栖町九線 | ||
|管理者 | |終点北緯 = 43.789630 | ||
|施工者 | |終点東経 = 142.306858 | ||
|設計者 | |20万図名 = 旭川 | ||
|工事費 | |5万図名 = 旭川 | ||
|着工 | |2.5万図名 = 旭川 | ||
|竣工 | |用途 = 鉄道 | ||
|開通 | |路線名 = {{函館本線}} | ||
|閉鎖 | |管理者 = | ||
|現況 | |施工者 = | ||
| | |設計者 = | ||
|総幅員 | |工事費 = | ||
| | |着工 = | ||
| | |竣工 = | ||
|掘削工法 | |開通 = 1969(昭和44)年9月30日 | ||
|覆工 | |閉鎖 = | ||
|舗装 | |現況 = {{現役}} | ||
|照明 | |延長 = 1,260m | ||
| | |内空断面画像 = 複線電化 | ||
| | |内空断面画像2= | ||
|総幅員 = | |||
|車道幅員 = | |||
|中央高 = | |||
|有効高 = | |||
|建築限界高 = | |||
|電化/非電化 = 電化 | |||
|軌道数 = 複線 | |||
|軌間 = 1,067mm | |||
|掘削工法 = 側壁導坑先進上部半断面<BR>底設導坑先進上部半断面 | |||
|覆工 = Co | |||
|舗装 = | |||
|照明 = | |||
|換気 = | |||
|排水 = | |||
|トンネル等級 = | |||
|非常用設備 = | |||
|注釈 = | |||
}} | }} | ||
'''嵐山トンネル'''は函館本線伊納駅 - 近文駅間にある複線の鉄道トンネル。 | '''嵐山トンネル'''は函館本線伊納駅 - 近文駅間にある複線の鉄道トンネル。 | ||
== 建設 == | |||
この区間は1896(明治29)年7月着工し1898(明治31)年7月16日開業して以来単線非電化であったが、複線化・電化のためトンネルが新設された。旧線は石狩川沿いの渓谷を通っていたが近文山を貫き新線とし、旧線は自転車専用道路に転用した。工事は隣の[[第3伊納]]トンネルと合わせ行われ1966(昭和41)年4月に着工。本トンネルは2工区に分かれ両押で掘削。1969(昭和44)年9月30日に供用を開始した。 | |||
滝川駅 - 旭川駅間53.4kmの複線化工事は本トンネルなどの開通をもって完了し、総事業費は約124億円であった。 | |||
== 火災 == | == 火災 == | ||
2015(平成27)年12月27日4:06、伊納駅 - 近文駅間の上り線の架線で異常を検知し送電が自動的に遮断された。2分後に試投入され通電した。輸送指令により4:30頃通過した回送列車の運転士が確認したところ嵐山トンネル内の架線から火花が出ていた。後続の回送列車の運転士が確認し、トンネル内の417k300m付近のトンネル上部で出火している旨の連絡が4:57頃にあった。5:04頃にこの区間の上下線を電力指令により電停止させ、5:04頃消防へ緊急通報した。現場へ到着した電気社員が確認したところ断熱防水板のポリエチレンが燃えていた。7:24頃消防による消火活動が開始され、11:28鎮火を確認した。 | 2015(平成27)年12月27日4:06、伊納駅 - 近文駅間の上り線の架線で異常を検知し送電が自動的に遮断された。2分後に試投入され通電した。輸送指令により4:30頃通過した回送列車の運転士が確認したところ嵐山トンネル内の架線から火花が出ていた。後続の回送列車の運転士が確認し、トンネル内の417k300m付近のトンネル上部で出火している旨の連絡が4:57頃にあった。5:04頃にこの区間の上下線を電力指令により電停止させ、5:04頃消防へ緊急通報した。現場へ到着した電気社員が確認したところ断熱防水板のポリエチレンが燃えていた。7:24頃消防による消火活動が開始され、11:28鎮火を確認した。 | ||
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出火地点は417k324m(伊納駅側坑口から約500m地点)で、断熱防水板に高圧電流が流れたため発火したと推定された。断熱防水板はつららが発生しないようトンネルの覆工面に設置される断熱材付き防水板。大きさ1m×2m、厚さ5cm、ABS樹脂とポリエチレンフォーム製で、覆工面へアンカーボルトで固定されていた。火災によるトンネルへの被害は漏水防止工・トリカルネット損傷が450m、トロリー・き線損傷が550m、側壁のケーブル損傷が670m、軌道の損傷が30mに及んだ。 | 出火地点は417k324m(伊納駅側坑口から約500m地点)で、断熱防水板に高圧電流が流れたため発火したと推定された。断熱防水板はつららが発生しないようトンネルの覆工面に設置される断熱材付き防水板。大きさ1m×2m、厚さ5cm、ABS樹脂とポリエチレンフォーム製で、覆工面へアンカーボルトで固定されていた。火災によるトンネルへの被害は漏水防止工・トリカルネット損傷が450m、トロリー・き線損傷が550m、側壁のケーブル損傷が670m、軌道の損傷が30mに及んだ。 | ||
運行を予定した列車は終日運休し深川駅 - 旭川駅間でバスによる代行輸送を行い、トンネルは応急工事がされ、12月29日に完了し徐行運転で列車の運行が再開された。この間普通・特急合わせ233本が運休し年末の帰省ラッシュに大きな影響が出た。 | |||
トンネルの修繕は2016(平成28)年5月に着手。不燃化対策を施した断熱防止板を設置、剥落防止工の設置、覆工コンクリートの補強、最後にケーブル移設等の残工事を行い2019(令和元)年9月にすべての修繕工事を完了した。 | トンネルの修繕は2016(平成28)年5月に着手。不燃化対策を施した断熱防止板を設置、剥落防止工の設置、覆工コンクリートの補強、最後にケーブル移設等の残工事を行い2019(令和元)年9月にすべての修繕工事を完了した。 | ||
{{デフォルトソート:あらしやま}} | {{デフォルトソート:あらしやま}} | ||
[[カテゴリ:10000m未満のトンネル|1260]] | |||
[[カテゴリ:10000m未満のトンネル| | |||
[[カテゴリ:1969年開通]] | [[カテゴリ:1969年開通]] |
2022年4月14日 (木) 18:39時点における最新版
あらしやま
嵐山
北海道 トンネルwiki ID:492791 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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嵐山トンネルは函館本線伊納駅 - 近文駅間にある複線の鉄道トンネル。
建設
この区間は1896(明治29)年7月着工し1898(明治31)年7月16日開業して以来単線非電化であったが、複線化・電化のためトンネルが新設された。旧線は石狩川沿いの渓谷を通っていたが近文山を貫き新線とし、旧線は自転車専用道路に転用した。工事は隣の第3伊納トンネルと合わせ行われ1966(昭和41)年4月に着工。本トンネルは2工区に分かれ両押で掘削。1969(昭和44)年9月30日に供用を開始した。
滝川駅 - 旭川駅間53.4kmの複線化工事は本トンネルなどの開通をもって完了し、総事業費は約124億円であった。
火災
2015(平成27)年12月27日4:06、伊納駅 - 近文駅間の上り線の架線で異常を検知し送電が自動的に遮断された。2分後に試投入され通電した。輸送指令により4:30頃通過した回送列車の運転士が確認したところ嵐山トンネル内の架線から火花が出ていた。後続の回送列車の運転士が確認し、トンネル内の417k300m付近のトンネル上部で出火している旨の連絡が4:57頃にあった。5:04頃にこの区間の上下線を電力指令により電停止させ、5:04頃消防へ緊急通報した。現場へ到着した電気社員が確認したところ断熱防水板のポリエチレンが燃えていた。7:24頃消防による消火活動が開始され、11:28鎮火を確認した。
出火地点は417k324m(伊納駅側坑口から約500m地点)で、断熱防水板に高圧電流が流れたため発火したと推定された。断熱防水板はつららが発生しないようトンネルの覆工面に設置される断熱材付き防水板。大きさ1m×2m、厚さ5cm、ABS樹脂とポリエチレンフォーム製で、覆工面へアンカーボルトで固定されていた。火災によるトンネルへの被害は漏水防止工・トリカルネット損傷が450m、トロリー・き線損傷が550m、側壁のケーブル損傷が670m、軌道の損傷が30mに及んだ。
運行を予定した列車は終日運休し深川駅 - 旭川駅間でバスによる代行輸送を行い、トンネルは応急工事がされ、12月29日に完了し徐行運転で列車の運行が再開された。この間普通・特急合わせ233本が運休し年末の帰省ラッシュに大きな影響が出た。
トンネルの修繕は2016(平成28)年5月に着手。不燃化対策を施した断熱防止板を設置、剥落防止工の設置、覆工コンクリートの補強、最後にケーブル移設等の残工事を行い2019(令和元)年9月にすべての修繕工事を完了した。