「稲里」の版間の差分

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'''稲里トンネル'''は国道274号の夕張山地中にある道路トンネル。北海道初のNATM工法採用例とされる。
'''稲里トンネル'''は国道274号の夕張山地中にある道路トンネル。北海道初のNATM工法採用例とされる。


1965(昭和40)年10月、[[日勝峠|日勝]]にトンネルが開通し札幌と十勝を結ぶ最短の道路が確保され、5年後の1970(昭和45)年には国道274号となった。この頃の国道274号は日高山脈を越える日高 - 清水間が開通したに過ぎず、日勝峠開通の翌年には夕張 - 日高間の整備事業を始め、さらなる距離短絡を目指した。夕張山地を抜ける約35kmの未開通区間にいくつもの山稜を控え難工事が予想された。トンネルは起点から順に挙げると[[登川]]・[[長和]]・'''稲里'''・[[モトツ]]・[[福山]]・[[穂高]]・[[日高]]の各トンネルが掘られた。本トンネルはきわめて大きな膨張性の蛇紋岩をふくみ従来工法(矢板工法)での建設不可能であったことから一部にNATM工法を採用した。北海道でNATM工法を採用したのは本トンネルが初めてであり、坑口にはその旨が銘鈑に記されている。同じく同時期にNATM工法を採用した[[蘭法華]]トンネルも北海道初のNATM工法とされることもあるが、着工は稲里が先、竣工は蘭法華が先である。
1965(昭和40)年10月、[[日勝|日勝峠]]にトンネルが開通し札幌と十勝を結ぶ最短の道路が確保され、5年後の1970(昭和45)年には国道274号に指定された。この頃の国道274号は日高山脈を越える日高 - 清水間が開通したに過ぎず、日勝峠開通の翌年には夕張 - 日高間の整備事業を始め、さらなる距離短絡を目指した。夕張山地を抜ける約35kmの未開通区間にいくつもの山稜を控え難工事が予想された。トンネルは起点から順に挙げると[[登川]]・[[長和]]・'''稲里'''・[[モトツ]]・[[福山]]・[[穂高]]・[[日高]]の各トンネルが掘られた。本トンネルはきわめて大きな膨張性の蛇紋岩をふくみ従来工法(矢板工法)での建設不可能であったことから一部にNATM工法を採用した。北海道でNATM工法を採用したのは本トンネルが初めてであり、坑口にはその旨が銘鈑に記されている。同じく同時期にNATM工法を採用した[[蘭法華]]トンネルも北海道初のNATM工法とされることもあるが、着工は稲里が先、竣工は蘭法華が先である。


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